日本神話で最も有名なエピソードの一つである、素戔嗚尊の乱暴と天の岩屋戸に隠れた天照大神。
この神話に秘められた意味とは?
そして、その舞台となったパワースポットはどこなのか?古事記に記された神話の世界を紐解きながら、現代に息づく神話の力を感じられる旅へご案内します。
女神を生んだ素戔嗚尊の乱暴と天の岩屋戸から神話に潜む真実を考える
日本神話の中でも最も有名なエピソードの一つである「天の岩屋戸」。
太陽神である天照大神が弟・素戔嗚尊の乱暴によって天の岩屋戸に隠れ、世界が闇に包まれたというストーリーは、多くの人に知られています。
この神話には、単なる神々の喧嘩を超えた深いメッセージが込められているのです。
実は私、古事記の中でも「天の岩屋戸」は、裏読みしまくってます
素戔嗚尊の度重なる悪行
誓約によって身の潔白を証明した素戔嗚尊は、その後も度重なる悪行で天照大神を困らせます。
田の畦を壊したり、灌漑用の溝を埋めたり、新嘗祭を行う神殿に糞をまき散らしたりと、その行動は常軌を逸しています。
しかし、天照大神はこれらの悪行に対して、不思議と咎めることはありませんでした。
天照大神は、素戔嗚尊の行動は酒に酔ったいたずらであり、畦を壊したのも溝を埋めたのも、土地を有効活用するためだったとかばいます。
天照大神の心を傷つけた衝撃的な事件
そんな姉の寛容さに甘えて、素戔嗚尊は更なる悪行に手を染めます。
天照大神が神聖な機織りの御殿で神に捧げる衣を織っていたとき、素戔嗚尊は神殿の屋根に穴を開け、皮を剥いだ馬を投げ入れるという衝撃的な事件を起こします。
驚いた機織りの女は、そのあまりの恐ろしさに命を落としてしまいます。
この事件によって、天照大神の心は深く傷つき、とうとう耐え切れなくなった彼女は、天の岩屋戸という洞窟に隠れてしまうのです。
事件が起きる前に、どうにかしなさいよ!弱みを握られているんじゃないの?とかサスペンス好きな私は妄想が止まりません。
亡くなった機織りの女の亡くなり方も酷いので、彼がアレコレしたんじゃないの?と下世話な想像を (^_^;)\(・_・) オイオイ
実は亡くなったのは機織りの女ではなく、天照大神だったのではないかという説も存在します。私的には、こちらを一票。
何事も許す寛大で優しい天照大神のようなイメージではありますが、私的にはいじめられっ子で、素戔嗚尊に虐められケガをしたことで、怖くて隠れちゃったという方がスッキリくる。
天皇家に繫がる最高神をいじめられっ子にしちゃダメかな。子どもの頃から、天の岩屋戸に隠れてしまう心理がわからない私なのです。
だって、なくなった人に対して彼女は何も行動をしていないわけですし。
世界を闇に包んだ天照大神の隠遁
天照大神が天の岩屋戸に隠れたことで、世界は真っ暗闇に包まれて、魑魅魍魎たちが跋扈し、世の中は秩序を失ってしまいます。
困り果てた八百万の神々は、天照大神を連れ出すために様々な策略を練ります。
まず、常世の長鳴き鳥を鳴かせて天照大神の注意を引き、祭りの準備を始めます。天の安の河原の固い石と天の金山の鉄から大きな鏡をつくり、八尺の勾玉を連ねた玉の緒をつくらせました。これが三種の神器のうちの2種です。
楮製の白い布と麻布の青い布をたれ下げた真賢木などの品々を備え、祭りが始まります。
青白幕(浅黄幕)は皇室の新年祝賀の儀や、紅白幕とあわせて地鎮祭で使われることがあります。 神聖な場所であり勝手に立ち入ることができない、しるしとしての役割を持っています。
外が賑やかで気になった天照大神は、少しだけ戸を開けました。すると、そこにいたアメノタヂカラオノカミは、「そなた様より尊い神がおいでなので、皆喜んでいる」と告げ、天照大神に鏡を渡します。
天照大神は鏡に映った自分の姿を見て、「自分と同じ太陽神がいるのか」と不思議に思い、外を覗こうとしました。その瞬間、アメノタヂカラオノカミは天照大神の手を取り、外へ引き出します。
同時に、フトダマノミコトがしめ縄を張り、天照大神が再び岩屋戸に籠もることを防ぎました。
古事記は下ネタが多いのですが、それだけ日本人は大らかだったといえるのかどうかは知りませんが、天の岩屋戸もアメノウズメノミコトのシーンもねぇ。
そして天照大神への対応が酷すぎると思ってしまいます。
神話と夜神楽が息づく神秘の地・宮崎県高千穂町
天照大神を祀る聖地「天の岩屋戸神社」
天の岩屋戸神社は、宮崎県高千穂町にある神社で、古事記や日本書紀にも記される天照大神が天の岩戸に籠もったとされる霊蹟を祀っています。
境内には、東本宮と西本宮の二つの社殿があり、それぞれ異なる御祭神を祀っています。
東本宮
御祭神:天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)
天照大神が天の岩戸から出ましになられた後、最初にお住まいになられた場所を御祀りしています。
西本宮
御祭神:大日霎尊(おおひるめのみこと) – 天照皇大神の別称
天照皇大神が天の岩戸に籠もったとされる洞窟を御神体として御祀りしています。
天安河原宮
御祭神:思兼神(おもいかねのかみ)、八百萬神(やおよろずのかみ)
天照皇大神が天の岩戸に籠もった際、八百万の神々が集まって相談した場所と伝えられています。
天岩戸神社と天安河原は、ワンセットで訪れたいパワースポットです。
天の安原宮はパワーを貰うと言うよりも浄化されたと感じる方もいらっしゃいます
天安河原は、願い事をしながら石を積むと願いが叶うといわれる、神秘的なパワースポットです。周囲には、願いを込めた石が積み上げられた石の山がいくつもあり、訪れる人々を圧倒します。
スピリチュアル・カウンセラー江原啓之さんが訪れた際に「並外れて強いパワースポット」と呟いたことからパワースポットとして人気になりました。
緑豊かな自然に囲まれたこの場所で、石を積みながら願いを込めれば、きっと強いエネルギーを感じることができるでしょう。
国の重要無形民俗文化財「高千穂の夜神楽」
「高千穂の夜神楽」は、天照大神をはじめ、日本の神話や伝説に登場する神々が総出演する神楽です。33番の神楽を夜通し奉納する様式は、昭和53年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。
高千穂の夜神楽の特徴
- 各集落ごとに伝承される独特な舞いや歌
- 神話の世界を再現した幻想的な雰囲気
- 五穀豊穣や家内安全などの祈願を込めた神事
天の岩屋戸神社と夜神楽の魅力
- 神話の世界にタイムスリップしたような体験ができる
- 日本の神話文化に触れることができる
- 厳かな雰囲気の中で神事に参加できる
天の岩屋戸神社と高千穂の夜神楽は、日本の神話と伝統文化を体感できる貴重な場所です。
神秘的な雰囲気の中で、神々への畏敬の念を感じることができるでしょう。宮崎県高千穂町を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。
フォトジェニック・パワースポットと絶景を巡る高千穂の旅
神話と歴史が息づくパワースポット「高千穂神社」
天孫降臨にかかわった神様を祀る高千穂神社は、高千穂郷八十八社の総社として1900年以上の歴史を誇る古社です。
縁結びの神様としても知られ、多くの参拝者が訪れます。
高千穂神社の魅力
- 厳かな雰囲気漂う神域
老木に囲まれた神域に、本殿、拝殿、神楽殿が建ち並びます - 見どころ
本殿の彫刻、夫婦杉、祈ると悩みが鎮められるという鎮石(しずめいし) - 縁結び
夫婦杉の周りをカップルや友達同士で手を繋いで三周すると、縁結びのご利益があるとされています - パワースポット
強いパワーを持つ「鎮石(しずめいし)」は、祈ると個人の悩みだけではなく、世界中の悩み、乱れまで鎮められるといわれています
神秘の峡谷と日本の滝百選「高千穂峡」
五ヶ瀬川へ流れ出した阿蘇の火砕流が急激に冷え、長い歳月をかけて浸食されてできたV字峡谷が、高千穂峡です。
7kmにわたって柱状節理の断崖絶壁が続く景観はみごとで、国の名勝、天然記念物に指定されています。
高千穂峡の魅力
- 圧倒的な景観
柱状節理の断崖絶壁が続くV字峡谷は、まさに絶景です - 真名井の滝
手漕ぎのボートから眺める落差17mの「真名井の滝」は圧巻
神話と歴史が息づく高千穂は、パワースポット巡りと絶景を楽しめる旅先としておすすめです。
高千穂神社で神聖な雰囲気を味わったり、高千穂峡で雄大な自然を眺めたり、フォトジェニックスポットで思い出に残る写真を撮影したり、充実した時間を過ごせるでしょう。